パディントンベア(くまのパディントン)靴下を製造して販売するまでの道のりとは?

パディントンベア(邦題 くまのパディントン)ソックスの販売を開始してから、1年になりました。

Webでは、私たちのネットショップにて。リアルでは、関東圏最大のパディントンベアグッズ売り場であるさがみ湖リゾートプレジャーフォレストの売店「プレジャーステーション」で販売を展開しております。

本日は、台湾靴下工場と二人三脚で靴下を製造する私たちとブランドが共同で開発を手がけた「パディントンべア靴下」を開発して販売するまでの道のりについて紹介してまいります。

「パディントンベア(くまのパディントン)」とは?

「パディントンベア(邦題 くまのパディントン)」は英国の作家マイケル・ポンドさんが、ロンドンの百貨店で売れ残ったクマのぬいぐるみから着想を得たことから生まれました。

1958年に出版されて以来、40ヵ国語以上に翻訳され、今でも世界中の人々に愛されています。

 

STORY

パディントンはイギリスのロンドンに住んでいますが、もとは“暗黒の地”ペルー出身です。生後数週間後に起きた地震で孤児となってから、ルーシーおばさんと一緒に暮らしていました。

ペルーのリマにある老グマホームに入居することになったルーシーおばさんは、
パディントンをイギリスに移住させることに決めました。彼女はパディントンが不自由なく過ごせるように英語を教え、その後イギリス行きの船の救命ボートに忍び込ませました。

長旅を終え、パディントンはついにロンドンのパディントン駅にたどり着きました。ここからすべての物語が始まります。

パディントンベアオフィシャルウェブサイト http://www.paddington-bear.jp/ より引用

 

パディントンベア原作の挿絵を、担当したのは、英国のイラストレーターのペギーフォートナムさんです。

日本語版は、福音館書店さんより全10巻が刊行されています。

眺めているだけでほっこりする表紙のイラストを本屋さんで見かけた方も多いのではないでしょうか。

ペギーフォートナムさんは、「くまのパディントン」シリーズの他、「思い出のマーニー」のイラストも描いています。

 

ペギー・フォートナム Peggy Fortnum

児童書「パディントン」シリーズの挿絵画家。1919年、イギリス、ハロー・オン・ザ・ヒル生まれ。ケント州の美術工業学校を卒業後、子供たちに工業デザインを教える。

第二次世界大戦中は補助地方義勇軍でモールス信号のオペレーターとして勤務するが、事故に遭い除隊。その後、ロンドンの美術工芸学校での在学中に出版社のアートディレクターに才能を認められ、児童書の挿絵を描き始める。

パディントンベアの靴下を製作したきっかけとは?

靴下の版権は、東京神田にあるテディベアのぬいぐるみを中心に、キャラクターコスメなどキャラクター雑貨を手掛けられているユニオンシステムさんが取得しました。

私たちは、台湾の靴下製造工場とユニオンシステムさんと三位一体となって靴下ブランドの立ち上げに取り組んでいます。

工場の強みは、靴下の履き心地と、細かなデザインの再現性を両立させることができる技術力です。

得意分野を最大限に生かして、編み込みの靴下では再現ができなかった「パディントンベアクラシック」デザインの靴下の製作にチャレンジする運びとなりました。

 

パディントンベアの世界観をドット絵で再現する

靴下のデザインを製作するときは、客先からもらったデザインを元に工場で「ドット絵」を製作するところからスタートします。

ファミコンなどのレトロゲームに使われている、ピクセルアートのことを「ドット絵」と言います。

「全てのキャラクター靴下はドット絵でできています」

靴下の絵柄は、全て「ドット絵」でできているため、グラデーションの表現ができません。

パディントンベアクラシックの原画は、グラデーションで表現されている部分が多くあります。

版権のルールで、クラシックの絵柄はデフォルメすることができません。

靴下のドットで再現するには、線画とベタでクラシックの世界観を再現する必要がありました。

ドット絵は、通常靴下工場で製作しますが、極力忠実に世界観を表現するために、東京上石神井にあるゲーム会社さんの門をたたきました。

有名アニメーションのゲームなどを手掛けた「ドット絵」のプロに依頼しただけあり、クオリティが高いデザインに仕上がりました。

色は「世界の島精機」が開発したデザインシステムに選んでもらう

2017年の夏、ユニクロさんの「ホールガーメント」の製品でも有名な、和歌山県にある編機メーカー「島精機製作所」さんが開発した、バーチャルデザインシステムを導入しました。

工場で靴下サンプルを製作する前に、バーチャルで靴下サンプルを製作できるシステムです。

キャラクターグッズを製作する場合、必ず版権元にサンプルを提出して許可を得る必要があります。

キャラクターの世界観とかけ離れている製品が市場に出回ると、イメージが崩れてしまいますので、版権元の許可が下りるまで、製品の生産及び販売をすることができません。

初回のサンプルを見ると明らかに色が違っていたので、版権元に提出をせずに、再度サンプルを製作することにしました。

その際の色は、島精機のデザインシステムに原画と最も近い糸色を選んでもらいました。その甲斐があって、なんと版権元に1回サンプルを提出しただけで許可が出てしまいました。

版権元さんも編み込みで表現されたパディントンベアクラシックの再現性に驚いていました。

 

パディントンベアの聖地での靴下販売を目指す

2019年3月、パディントンベア靴下が倉庫に入荷したあと営業活動を開始しました。

私たちの本業は、靴下のOEM製造(オーダーメイド)です。

私自身も、前職こそファンシー雑貨メーカーに勤めていましたが、販売とは全く関係がない、海外の工場とのやりとりを主とする生産管理を担当していたので、販売に関しては、全く経験がありませんでした。

台湾工場への発注数は、500足x8種類の合計4000足です。製品がいざ入荷すると気が遠くなるような数字です。

販売ができる売り場を確保し、靴下を並べることができれば、ある程度売ることができる自信はありました。

はき心地についてもたくさんの方々に試着してもらいお墨付きを頂いていたので、履いてさえもらえればリピート率が高くなることもある程度予想していました。

ただ肝心の販売できる売り場が一つもない状況でした。

プレジャーフォレストに靴下のサンプルを届けに行ってきた

関東圏で、パディントンベアグッズの取り扱いが最も多い売り場は、さがみ湖リゾートプレジャーフォレストの売店「プレジャーステーション」になります。

私たちは、販売未経験でしたので、伝も何もありません。

お電話でアポイントメントを取らせて頂き、なんとかサンプルだけ受け取って頂くことができました。

デザインと品質には自信がありましたが、一見さんの新規参入業者の靴下を果たして取り扱い頂けるのかどうか半信半疑でした。

「やっぱり」

一週間くらいして、担当の方から、取り扱いを見送るとのメールを頂きました。正直なところかなり落胆はしましたが、お伝えすることはお伝えしたので、後悔はありませんでした。

2018年のお盆休み、プレジャーフォレストに隣接のキャンプ場「PICAさがみ湖」の常設テントに家族で2泊し、パディントンタウンにも訪問したことがありました。

そのときのことをブログにも書いていたので、ブログ記事のURLを添えて、私たちの靴下について紹介しました。

パディントンベアの優しいおじさんとの出会い

おことわりのご連絡を頂いて、1週間ほどして、直接のお取り引きはできないけど、パイプが太い取引先があるから、そちらに聞いてほしいとのメールが入りました。

半ば諦めていたので、びっくりでした。

さっそくアポイントメントをとり、ご紹介を頂いた先を訪問しました。

パディントンベアの製品を専門にお取り扱いされている、「くまのパディントン」に頻繁に登場する、ブラウンさんのような優しいお父さんでした。

商談してから数日して、お取り扱いのご連絡をいただきました。

天にものぼる気持ちでした。

2019年5月のゴールデンウイーク明けから販売をスタートし、現在まで8回ほど納品しました。

現在は、少々落ち着いていますが、短いスニーカーソックスを着用する機会がある夏場は、かなりの売れ行きでした。

夏休みの最終週に、娘を連れてプレジャーフォレストに行き、靴下の売り場を見ると、他社の靴下はびっしりと並んでいましたが、弊社の靴下の棚だけ「ガラガラ」になっていました。

 

パディントンベア靴下を入手する方法とは?

くまのパディントンの靴下は、さがみ湖リゾートプレジャーフォレストの売店「プレジャーステーション」で販売しております。

店頭でお買い求めになれない場合や、お忙しい方、地理的に店頭に行きづらい方は、当ECサイトでご購入できるようになりました。

 

パディントンベア靴下を履いて頂いたお客さまの声

2019年5月〜JR中央線東小金井駅の高架下の商業施設「MA-TO」で私たちの靴下工場で製造した靴下の品質を知ってもらうためのアンテナショップで「パディントンベア」の靴下を行いました。

2020年の2月末で一旦クローズし、現在はECを中心に展開しております。

実店舗、ECサイト共に実際に靴下を履かれたお客様から多くのお声を頂きました。

東小金井店舗で靴下をご購入された、おばあさまが、実際にパディントンベアの靴下を履いてみせに来てくれたときは、涙が出そうになりました。

お友達からパディントンベアの靴下をプレゼントとして受け取ったことがきっかけで、弊店に来て頂いたお客様もいらっしゃいました。

 

私たちが靴下の旅を紹介する理由

靴下の1足1足には、長い間引き継がれてきた「キャラクターの歴史」はもちろん、靴下が完成するまで、製作に携わった多くの人々の物語がつまっています。

文中にリンクを貼ることで、できる限り「作り手」たちの顔が見えるようにしました。

靴下をプレゼントするとき、ご自身で着用されるとき、1足の靴下が辿ってきた旅路を思い出してほしいとの想いから、ブランドごとの靴下の開発ストーリーをまとめることにしました。

日常のほんの一瞬だけでも、お足元とお心に小さな温かみを感じて頂けるようですと、とても嬉しく思います。

活動の記録は、随時このページに追加していきます。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

キャラクターファン倶楽部 岩村耕平

 

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