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Concept

「ファクトリーブランド」という言葉をご存知でしょうか。

通常、アパレルメーカーは自社のブランドを様々な工場に製造を委託して商品をつくります。それに対して、工場が自ら立ち上げたブランドを、「ファクトリーブランド」と呼びます。

私たちブリングハピネスは、発注企業様のご要望のデザインにて、靴下の受託製造をする「OEM生産」を行っている靴下メーカーです。

いわば黒子のような存在です。

靴下OEM製造業を営む私たちがファクトリーブランドを立ち上げる理由とは?

靴下の販売を展開するブランドが私たちのお客様になります。

「お客様から頂いたデザインの仕様に従って工場で製造した靴下を無事お客様にお届けする」

ことが、弊社のゴールですが、私たちには、創業してからずっと温めてきた思いがあります。

それは、お客様のゴールと弊社のゴールを重ね合わせて、靴下を履く方々に最高の満足をお届けしたいという願いです。

「私たちが製造した靴下を売り切る」ことがブランドであるお客様にとってのゴールになります。

私たちが工場で製造した靴下が「売れる」ことが、お客様が靴下を製造する第一の目的になります。

売れるためには、どうすればいいのか?

デザインも含めて、「実際に売り場で靴下を購入されて、履かれる方に満足頂く」必要があります。

靴下を購入される消費者の方に満足頂くことが、弊社とお客様の最終のゴールになります。

さらに一歩踏み込んで、お客様や工場と一緒に、最終のゴールを目指すには、どうすればよいかのか…検討した結果

「サンプル製作から、靴下工場とお客様と二人三脚で製造した靴下を、自社でも販売すればよいのではないか?」

という考えに辿り着きました。

1足の靴下が完成するまでの間、「糸の産地」「ブランドデザイナー」「製造工場」など、多くの人々が製作に携わります。

出会いと別れを繰り返しながら、靴下が長い旅をします。

ブランドや工場と一緒に、靴下を作るところから取り組んできたからこそ、そんな「靴下の旅」を、靴下を履かれる全ての方々に伝えることができます。

その想いを形にすべく、ブリングハピネスは、弊社がOEM製造し、納品した靴下を、弊社がお客様から購入し、自社で小売を行う、「ファクトリーブランド」を立ち上げることにしました。

「ファクトリーブランド」の核になる、私たちの台湾靴下工場とは?

私たちの靴下製造工場は、台湾にあります。

靴下の品質はもちろんのこと、ものづくりに対する情熱も持ち合わせた素晴らしい工場です。

私自身も、台湾靴下工場の社長から大切なことをたくさん学ばせて頂いています。

「靴下は美術品じゃない履くものだ」

社長の口癖です。

履くことを第一に考え、見えない細部まで徹底的に探求をしながら靴下の製造に取り組んでいます。

細かいデザインを再現しつつも、履き心地がよく、長持ちする靴下を製造する技術力が台湾工場の強みです。

社長が、靴下を奥深く探求するのは、靴下の製造を愛しているからです。

社長の目線は、「靴下を製造する」という一点にだけに向けられています。

工場を訪問すると工場そのものが、社長が作り上げた作品のように感じられます。

優れた靴下を製造するための思想が工場全体に行き渡っているからです。

台湾靴下工場との出会い

私が台湾工場と出会ったのは2010年のことでした。当時、私はファンシー雑貨メーカーで「生産管理」や、新規工場を発掘する「仕入れ」の仕事をしていました。

靴下との出会いは、上司から命じられて、中国で靴下工場を探したのがきっかけでした。社内のデザイナーと二人三脚でキャラクター靴下の開発に取り組みました。

苦労した甲斐あってか、売り上げも徐々に伸びて行きました。

そんな中、ある人気キャラクターの靴下の版権を取得することになりました。

上がってきたデザインを見るとかなり複雑です。当初靴下の製造をお願いしていた中国の工場に再現ができるかどうか確認をしたところ、「問題ない」ということでしたので、サンプル製作を依頼しました。

ところが、何度修正を重ねても、仕様書通りのサンプルが上がってきません。

工場に原因を尋ねても、担当者はしどろもどろになるばかりでした。

すでにカタログに靴下のイラストが掲載されており、多くのお客様から受注を頂いていました。

中国靴下工場の「大丈夫」という言葉を鵜呑みにした私のミスでした。何度も発売日が延期になりました。社内から矢のように催促をされるもの、打つ手もなくノイローゼになりそうになっていました。

工場と会社の間で板挟みになり、解決策を見出すことができない事態に陥ってしまいました。

そのキャラクターのデザインが夢にも出てくるくらいでした。

藁をもすがる思いで、生産に対応できる工場を探す中、台湾に靴下の産地があることを知ります。

六本木のジェトロ(日本貿易振興機構)図書館に足を運び、台湾の靴下工場の連絡先を調べて、1社1社しらみつぶしに連絡を入れていきました。

そこで出会ったのが、現在の台湾靴下工場です。

仕様書通りに製作ができるとのことだったので、早速現地へ足を運んでみることにしました。

台湾靴下工場に行ってはじめて、中国で何度やりなおしてもできなかった理由がわかった

工場に到着すると、社長が待っていました。

中国の靴下工場で、何回サンプルを製作してもデザインの再現ができなかった理由もわかりました。靴下編機の性能の違いが原因でした。

工場を案内してもらうと、豊富な色数でも対応可能な「7F」と呼ばれる編機が並んでいました。

帰り際に私は社長に尋ねました。

「沢山発注できないかもしれませんが、大丈夫でしょうか」

「数量が多くても少なくてもオーダーはオーダーだ」

という答えが返ってきました。

台湾工場社長から靴下と人生について教わる

台湾工場と取引を開始すると、靴下事業の成長が加速しました。

サンプル修正の回数が少なくなり、新製品を投入するまでの時間が短くなりました。売場での評判も上々でした。

靴下の案件が多くなるに伴い、台湾を訪問する頻度も高くなっていきました。数週間単位で工場に滞在することもありました。

工員のおばちゃんたちと一緒に検品をしたり、靴下の製造ラインを見て回ったりする日々を過ごしました。

夜は社長と話をしました。

靴下の編機1台を購入して自ら「靴下を作る」とから工場を始めた社長の「起業ストーリー」を知ったのもそのときです。

深夜人が寝静まるころに一人で、靴下の編機に向かい合うのを日課にしている社長は夜型人間です。

眠い目をこすりながら、社長と夜な夜な話をするなかで、靴下や人生について教わりました。

社長の言葉ひとつひとつが、私の心に刻まれていきました。

なかでも最も印象に残っているのが、「ものづくりをする人間は、自分でものを見てきちんと消化してから、お客様と接しなければならない」という言葉でした。

ものづくりを仕事にすることは、あくまでも「モノ」が起点になります。「モノ」を介さずに、いくら綺麗な言葉を並べてみたところで、肝心の靴下がたいしたことがなければ、全てが無に帰します。

「モノの良し悪しを、自分できっちりと把握したうえで、お客様と接する」今でも私は、社長から教わったこれらの言葉を、忘れないように仕事をしています。

共に支え合うパートナーとなるまでの道のり

2013年、私はファンシー雑貨メーカーを退職して、1年後に自ら靴下メーカーを立ち上げることにしました。

靴下メーカーを営む傍ら、台湾工場の対日営業を手伝いました。ある方からの紹介で大手繊維商社との取引を開始することにになりました。

まとまった数量の発注を頂くことができましたが、そこまでの道のりは平坦なものではありませんでした。

有名テーマパークの工場監査に合格するために、商社の方と一緒に何度も工場に通いました。監査の際、緊張してしどろもどろになりうまく通訳ができなかったこともありました。

1度目の監査では、不合格になりました。繊維のプロフェッショナルである商社の品質管理部の方から改善ポイントの指導を受けながら、工場と一緒に改善を進め二度目の監査でやっと合格になりました。

厳しい監査に合格するまでの過程で、工場の管理方法もさらに一歩進んだものとなりました。

2年ほど工場の窓口を務めた後。自らの靴下メーカーの経営に専念することにしました。

現在は、自社のオーダーの95%を台湾靴下工場に発注しています。

台湾靴下工場のおばちゃんに言われてうれしかったこと

先日、久しぶりに台湾工場の検品ラインのおばちゃんたちと顔をあわせる機会がありました。

「耕平、わたしらも、もう知り合って10年だね」

おばちゃんが、工場と私が積み重ねてきた年月を覚えてくれていたことはたまらなくうれしかったです。

工場の顧客リストにおいて、弊社の名称は、ブリングハピネスという会社名ではなく、私の名前である「耕平」です。

私のオーダーは、「Koheiのオーダー」と呼ばれています。

私のオーダーを、工員のおばちゃんたちが、一足一足、心を込めて検品をしてくれていると思うと、それだけで暖かい気持ちと安心感に包まれます。

「靴下は美術品じゃない履くものだ」実際に履いてこそわかる 台湾工場の品質

台湾工場の社長は、「靴下は美術品じゃない履くものだ」という言葉を口癖にしています。

台湾工場で製造された靴下は、外から見た「見た目」だけではなく、履く人のことを考えて製造されています。

  • ゴムへのこだわり。洗濯してもよれない。長く履いてもかゆくならない。 足を入れる口ゴムの部分にこだわりがあります。 洗濯をしてもよれにくく、長い時間履いていてもかゆくならない特殊なゴムを使っています。
  • コットンへのこだわり。柔らかくてはき心地がよいインド綿を使用。 足を入れた時に柔らかさを感じる等級の高いインド綿を使っています。 等級の高いコットンが放つ独特の光沢から質の高さを感じて頂けます。
  • 伸縮性へのこだわり。スニーカーソックスでも脱げにくい。 ブリングハピネスの靴下は伸縮性に優れているので、足にぴったりとフィットするので脱げにくいです。 もう、スニーカーソックスが靴の中で脱げて気持ち悪いと感じることはありません。
  • 仕上げへのこだわり。デザインとはき心地の両立。 デザインされた靴下の裏側には糸が伝っています。実は糸がループで伝っていると靴下はきつくなります。 ブリングハピネスの靴下は編機で糸を切断、編機では切断できない場合は人の手で断裁をしています。
  • 製造工程へのこだわり。はき心地が最優先。 靴下のはき心地と工場の生産性の間にはトレードオフが存在します。 ブリングハピネスは靴下をはく人を最優先にした製造工程にこだわりをもっています。

工場を息子の世代に紡ぐために

60代の前半になる、社長には一人息子がいます。現在彼が工場長を務めています。

息子も父親に似て、職人気質です。もしかしたら父親以上かもしれません。

彼が作るキャラクター靴下は素晴らしいです。ある有名なキャラクターアミューズメントパークのバイヤー様からお褒め頂いたことがあるくらいです。

ただ親子共々靴下を作ることを最重視しているため、展示会への出展や自ら売り込みをすることが得意ではありません。

ブランドと一緒に履く人に潤いを与える靴下を作り続けたい

複雑な柄を再現し、かつ履く人に潤いを与える、はき心地のよい靴下を製造するパートナーは、台湾工場以外に考えられません。彼らのものづくりに対する考え方は、私自身と共通するところがあります。

そのようなかけがえのないパートナーを再度見つけるのは容易ではありません。工場社長は今年65歳、息子は41歳になります。

工場を息子の世代に紡ぐお手伝いをすることが、目下の私たちの最重要項目です。

品質はもちろんのこと、ものづくりに対する情熱も持ち合わせた台湾靴下工場は、お客様が靴下のビジネスを展開するための、プラットホームとして活用することができます。

靴下を製造する「工場」、コンセプトやデザインを生み出す「ブランド」と一緒に「履く人に潤いを与える靴下」を製造し続けることが私たち「ブリングハピネス」の願いです。